4月5日付の京都民報に、連絡会呼びかけ人のお一人「より豊かな学校給食をめざす京都連絡会」事務局長の金井多恵子さんが京都市教委が実施した中学校給食実態調査についての見解を寄せました。
以下、紹介いたします。
一番驚いたのは「学校で昼食を食べない日がある」と答えた生徒が「ほとんど毎
日」「かなり」などを合わせて7.7%もあったことです。前回調査(1998年) の5.4%よりも増えており、選択制の中学校給食が導入されても問題の解決になっていません。「食欲がない」「用意されていない」など、個々に理由や家庭事情があるようですが、登校してから帰るまで最低でも7~8時間、朝食抜きの場合は前日から何も食べずに学校生活を送る生徒がいる事実は見過ごせません。小学校のような全員制の中学校給食を求める要望署名には「クラスに、いつも何も食べていない子がいて気になっていた。全員制の給食なら安心ですね」と街頭で署名してくれた大学生がいました。調査結果の食事の内容では、肉類は食べているが、魚や野菜・果物・乳製品はあまり食べられていません。栄養摂取状況も脂質や食塩は過剰の一方で、成長期に必要なカルシウムや鉄・ビタミンAやB1の不足が明らかになっています。全国的に同じ傾向にあり、学校給食の摂取基準は家庭で不足しがちな栄養が補えるように設定されています。お弁当には苦手なおかずは入れない、市販のパン、おにぎりだけでは当然栄養量は不足します。弁当給食の場合も「主食をほとんど、または半分くらい残す」(29%)、「副菜をほとんど、または半分くらい残す」
(50.5%)と食べ残しが多い。「たちくらみやめまい」「やる気がおこらない」「イ
ライラする」と訴える生徒が多い事とも密接に関係していると思います。今回の調査に、全員制や小学校のような給食について問う設問がなかったのは残念ですが、自由記述の中では全員制の中学校給食を求める声や給食内容の改善を求める要望が多く寄せられています。この結果からも、選択制・弁当給食を見直し、全員制で温かい子どもたちの喜ぶ中学校給食の実現が、京都市の中学生にとって必要である
ことが明らかになっていると思います。
(京都民報Webより)
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